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Claude Codeのadvisor(アドバイザー)とは?使える環境・向く作業・検証手順を整理

この記事の目次

Claude Codeのadvisorは、主モデルが作業を進め、判断が難しい場面だけ上位のモデルに助言を求める仕組みです。向き不向きは作業の性質で決まるため、環境の確認から作業の見分け方、自分の記録での検証までを順に整理します。

根拠は公式ドキュメント(https://code.claude.com/docs/en/advisor 、日本語版は /docs/ja/advisor)です。執筆時に照合しきれていない項目は、各節では断定せず、末尾の「未確認事項」にまとめました。

advisorが足すもの:難所だけ呼べる上位モデル

advisorは、主モデルに「難所だけ相談できる上位モデル」を足す機能です。作業の大半は主モデルが行い、助言役は相談を受けた場面でだけ動きます。

手を動かす主モデルと、呼ばれる助言役

コードを読み、編集し、コマンドを実行するのは主モデルです。助言役は、主モデルが「ここは判断が分かれる」と見たときに呼ばれる別のモデルです。

相談するかどうかを決めるのは利用者ではなく主モデルです。この点が、後の比較表で他の機能と見分ける軸になります。

指定の入口は3方式

助言役を指定する入口は3つあります。

  • /advisor: 起動中のセッションで、その場で指定や変更をする
  • advisorModel: 設定ファイルに書いて、助言役の指定を残しておく
  • --advisor: 起動時のオプションで指定する

保存される範囲の細かい違いは公式ページの記述に従ってください。選び方の目安は後の節で扱います。

環境ごとの可否判定

使えるのはAnthropic APIを経由している場合だけです。Bedrock、Vertex AI、Foundryで使っている方は、ここで可否が決まります。

環境 advisorの可否 確認先
Anthropic API(APIキーでの利用を含む) 使える 公式のadvisorページ
Amazon Bedrock 使えない 下記の専門記事
Google Vertex AI 使えない 下記の専門記事
Microsoft Foundry 使えない 公式のadvisorページ

LLMゲートウェイ経由、組織の availableModels による絞り込み、非対話モード・SDK・デスクトップ・Remote Controlでの対応は、表では判定していません。該当する方は、公式ページの該当箇所か管理者に確認してください。

必要なバージョンは更新で変わりうるため、数字は転記しません。claude --version で手元のバージョンを見て、公式ページの要件と突き合わせます。

BedrockやVertex AIで運用している場合の考え方は、Claude CodeをAmazon Bedrockで使う方法とClaude CodeをVertex AIで使う方法にまとめています。

作業の向き不向きを見分ける3軸

足す価値があるのは、判断ミスの手戻りが大きい作業です。短く終わる作業や、常に最上位モデルを使いたい作業では、モデルを直接選ぶ方が単純です。

次の3つの問いで自己判定します。「はい」の数が多いほど、試す価値が高くなります。

軸 問い 「はい」のときの意味
手戻りの大きさ 判断を間違えると、やり直しが大きくなる作業か 難所で助言を得る意味が大きい
繰り返しやすさ 同じエラーに何度も戻りやすい作業か 行き詰まりの場面で第三者の視点が効きうる
主モデルの軽さ 主モデルを軽めにしても品質を保てる作業か 大半を軽いモデルに任せ、難所だけ上位に回せる

1つも当てはまらないなら、今は見送って構いません。

向かない作業

数回のやり取りで終わる小さな修正では、助言役を挟む手間のほうが目立ちます。最初から最後まで最上位モデルで進めたい場合も、/model で主モデル自体を選ぶ方が素直です。モデルごとの性質の違いは、Claude Codeのモデルの違いと選び方に任せます。

相談の頻度はプロンプトで調整する

相談の頻度を変えたいときは、プロンプトに「迷ったら相談する」「相談は最小限にする」と書きます。API向けのパラメータや古い環境変数は、Claude Codeの設定としては使いません。

有効化の方式とモデルの組み合わせ

試すだけなら /advisor、常用するなら advisorModel、1回限りなら --advisor が目安です。モデルの組み合わせは、公式の対応表と条件に合うものを選びます。

方式 向く場面 効き方
/advisor まず試したい、作業の途中で付け外ししたい 起動中のセッションで切り替える
advisorModel 毎回付けたい 設定として残る
--advisor 特定の作業だけ付けたい 起動時の指定

モデル名の書式は公式ページの現行の記載に合わせます。この記事ではモデル名を固定せず、次のように書きます。

claude --advisor <助言役のモデル>
{
  "advisorModel": "<助言役のモデル>"
}

<助言役のモデル> には、公式の対応表にあるモデルを入れます。対応表にない組み合わせは、この記事では扱いません。

有効化した直後は、画面の表示で助言役が付いたかを確かめます。エラーが出なくても効いていない可能性が残るので、この確認は後の検証の前提になります。

opusplan・サブエージェント・/modelとは何が違うのか?

違いは、強いモデルがいつ動き、誰が起動を決めるかにあります。advisorは、主モデルが難所で自分から相談する点が特徴です。

機能 強いモデルが動くタイミング 起動のきっかけ 主モデルとの関係
advisor 主モデルが難所と判断した場面 主モデルが判断する 主モデルが作業を続け、助言を受け取る
opusplan 計画の段階 利用者がopusplanを選ぶ 計画と実行でモデルが入れ替わる
サブエージェント 切り出した作業の間 利用者または主モデルが委譲する 別の文脈で作業して結果を返す
/model 選んだ時点から常に 利用者が選ぶ 主モデルそのものを替える

早見としては、時間で分けるならopusplan、作業単位で分けるならサブエージェント、全体を替えるなら /model、難所だけ任せるならadvisorです。サブエージェントそのものの作り方は、Claude Codeのサブエージェント入門で扱っています。

費用と利用枠の計上

主モデルと助言役の両方でトークンが発生します。助言役を足すと、主モデル単独のときよりトークンの出どころが増えます。

計上は利用の形態で2系統に分かれます。APIキーなら従量課金、サブスクリプションなら利用枠の消費です。助言役の分の画面表示、課金の扱いが通常と異なるモデルを助言役にする場合の同意の流れ、プロンプトキャッシュとの関係は、まだ裏が取れていません。

費用が読めないうちは、小さい作業から試すのが安全です。使用量の確認手順はClaude Codeのトークン使用量の確認方法、制限の仕組みはClaude Codeの利用制限の仕組みにあります。

助言役が付かないときの切り分け

助言役が付かない原因は、環境の要件、モデルの組み合わせ、起動時の指定、設定による影響のいずれかです。症状から順に当たると絞り込めます。環境そのものの要件は、前の環境の節で確認済みの前提とします。

症状 考えられる原因 確認すること
有効化しても助言役が付いた様子がない 環境が対象外、または指定モデルが条件に合っていない可能性 環境の表、指定モデルが公式の対応表にあるか、助言役が主モデルより下位になっていないか
--advisor 付きの起動がエラーで終わる 起動時の指定が条件に合っていない可能性 エラー文と、公式の起動時の条件
助言役がオフのままになる テレメトリ関連の設定が影響している可能性 DISABLE_TELEMETRY の影響
組織で使えない availableModels などの制限の可能性 管理者への確認
意図せず止まっている 無効化の設定が効いている可能性 止め方の節

テレメトリ関連の設定の詳細は、Claude Codeのオプトアウト設定ガイドに任せます。この記事で扱うのは、advisorへの影響を確かめる観点までです。

効果の検証手順:自分の記録で比べる

同じ作業を、主モデル単独と主モデル+advisorで繰り返し、記録を比べます。結論は記事ではなく、自分の記録から出します。

この記事には検証結果の数値を載せていません。環境や作業によって差の出方が違うためです。以下の手順で自分の数字を作ってください。

  1. 同じタスクを用意する。自分のリポジトリで、結果の良し悪しを自分で判断できる小さめの作業にします。
  2. 構成Aを主モデル単独、構成Bを主モデル+advisorとする。単独側は、advisorを指定せずに起動するか、止め方の節の方法で外して用意します。
  3. 同じ指示文で、各構成を複数回行う。回数は編集上の目安で、各3回程度を例にします。公式の推奨ではありません。
  4. 毎回、下の表の項目を記録する。
  5. 差が小さいときは偶然の範囲として扱い、一般化しない。

記録表の例です。

項目 構成A(単独) 構成B(advisor併用)
指示を出し直した回数
同じエラーの再発の有無
完了までの所要時間
使用量(確認できる画面から)
助言の内容(読める場合)

使用量は、費用の節で挙げた確認方法に沿って取ります。1つのタスクだけで結論を出さず、性質の違う作業でも試すと、3軸の自己判定が現実に近づきます。

advisorの止め方

止めるときは、有効にした入口に合わせて外します。/advisor で付けたならセッション中に同じコマンドで、advisorModel で残したなら設定側で、--advisor で付けたなら次回の起動で指定しない、という対応です。

具体的な解除の書式や無効化の設定名は、この記事では書きません。検証の構成Aを用意するときも、同じ外し方を使います。

まとめ

進め方は、環境の可否を判定し、次に3つの軸で作業を選び、最後に自分の記録で効果を確かめる順です。最初から常用設定にする必要はありません。

検証で作る記録表は、そのまま自分の作業に合った使い方の型になります。うまくいった条件と外れた条件を記録表に足していくと、型が育ちます。その型を自分の手で磨いていきたい方には、学習コミュニティ「AI駆動ラボ」があります。月額1,980円からで、自分で手を動かして生成AIの使い方を身につけたい方に向けた学びの場です。

未確認事項

公式の一次資料は https://code.claude.com/docs/en/advisor です。次の項目は、執筆時に公式で照合しきれていません。利用前に最新の記載を確認してください。

  • 必要なバージョンの要件
  • LLMゲートウェイ経由、組織の availableModels による絞り込み、非対話モード・SDK・デスクトップ・Remote Controlでの対応
  • Haiku 4.5を助言役にできるか、Ctrl+O で助言の内容を読めるか
  • 助言役が主モデルより下位になる指定をしたときの扱い
  • /usage での内訳表示の有無
  • 課金の扱いが通常と異なるモデルを助言役にする場合の同意の流れ、プロンプトキャッシュとの関係
  • サブエージェントへのadvisorの引き継ぎ
  • 解除の書式、無効化に使う設定名や環境変数、DISABLE_TELEMETRY の影響の詳細